あいそぽっど

ワラダンの観察や飼育についての備忘録

その生き物の解像度、低くない?

はじめに、本投稿は特定の創作物等を否定、批判するものではありません。

あくまで個人の感想です。

 

 

これを読んでる人の中にはアニメや漫画の中での生物、または植物の描写に疑問を持ったことがある人がいるんじゃないだろうか。いない?そっかぁ...

 

ファンタジーに登場する『ゴブリン』や『オーク』といった空想上の生物(クリーチャー)ではなく、イモムシやクモといった現実にも存在する生き物の描写に対してな「なんか違くない?」と。

 

既に黄色くなった状態で収穫されるバナナや、口から糸を吐くクモ生殖行動をとるイモムシ

詳しい人ならば、自分が気づいていない所にもっと気づいているかもしれない。

 

特にクモに関しては現実のクモと創作物におけるクモではかなりの違いがあって、自分の中ではもはや馬とユニコーンくらいの感覚になってきている。

 

創作物におけるクモ

すべての作品に当てはまるものではないが、今まで観測した多くの創作物で登場するクモの特徴を羅列すると、

・口から糸を吐く

・網状の巣を張っているのに直接獲物を捕獲してから巣に連れていく

・捕らえた獲物をモグモグと咀嚼しながら食べる

・二つしかない目

 

なんかがよくある例だと思う。

クモの中には口から糸を吐く仲間もいるが、一般的にイメージされるクモではないし、何ならクモの中でも1科しかいない異端児レベル。

 

そして、大体の見た目がタランチュラみたいに毛がフサフサで、にもかかわらず地上性のクモとして描写されることはほとんどない。

 

別に「お前ら全然クモのこと知らねえな(笑)」っと言いたいわけではなく、見た目のイメージに引っ張られ過ぎてクモ本来の習性や性質を無視しすぎてないか?と少しでも疑問に思ってもらえたら嬉しい。別に自分もクモについてはド素人だし…

 

 

ファンタジーだし、身体がありえないくらいデカかったりみんな巣を張ってたりモグモグ獲物を食ってても何の問題もない。だってファンタジーだもの。

ただ、もう少し現実クモ本来の習性を取り込んだ描写をしてもいいんじゃないかなって。

 

例えば、『地面だと思ってた所から急にクモが一瞬飛び出てきたと思ったら巣の中に引きずり込まれてる』とか、『クモに捕まった仲間が中身溶かされてチューチュー吸われる』とか、普通に怖いじゃん。

 

別にこの話はクモに限ったことではなく、どんな生物、植物でも登場させるならもう少し解像度をあげてみてもいいんじゃないかなって思うんだよね。

 

 

フィクションにどれだけリアリティを求めるか というラインは人それぞれだし、リアリティを求めすぎれば「じゃあそもそも現実でこんな状況になるのありえないよね」で話が終わってしまうからそれはもうフィクションの全否定だし難しいんだけどね・・・。

 

ただ、初めてその生物や植物をその作品で知る人にとっては、その作品内でのイメージがそのまま現実の生物のイメージに繋がっちゃうから、それはなんか少し勿体ないなって思う。

初Awake!

9/3(日)に開催された東京Awakeに行ってきたので戦利品やら感想やらを書こうかなぁと

 

即売会イベントはレプタイルズワールド等の大型のイベントしか参加しておらず、そのほとんどが爬虫類目当てだったので、今回がワラダン目当てで初めての「爬虫類のいない生き物即売会」だったのでかなり楽しかった。

 

 

で、今回の目的はMerulanella。

流通したての頃はそこそこ高額で、飼育環境も皆手探りな感じがしていたので安定するまでは手を出さないでおこうと思っていたが、そろそろ手を出してもいいんじゃないかということで。

 

Merulanellaも色んな種がポコポコでてきているのでどれにしようか電車の中で𝕏を見ながら悩んだが、やっぱ生で見て決めるのが1番かなということで早々に𝕏を閉じて会場入り。

 

そしてアレコレ悩んで買ったのがコイツ↓

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Porcellio expansus ”Orange”

エキスパンサスフチゾリオオワラジムシと呼ばれる種のオレンジが強い個体を選別、固定化した品種。

平たい、デカい、美しいの自分がワラジムシに求める全てが詰まってる。素晴らしい。

 

実はコイツ、以前ヤフオクで出た時に「絶対に落とす!」と意気込んだものの、当日寝落ちして落札できなかったという間抜けな事をしてしまいかなり後悔していた種だった。

なので会場で見かけた時思わず2度見してしまった。

しかも当時のヤフオクでの落札価格よりかなり安く買えたので大満足。結果良ければ全てよし。

 

購入時にもうデカいなと思っていたのにここからさらにもう一回り大きくなると聞いてこれからが非常に楽しみ。

 

え?Merulanella?

 

 

 

 

 

 

もちろん買いました。

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Merulanella sp. ”Ember bee” (Red)

エンバービーの中から赤みが強いものを選別した個体だそう。

 

良すぎて言葉が出てこない。。。

こいつを買ったブースはとにかくクオリティがどれも凄くてブース前で悩み込む迷惑客と化してしまった。

 

Merulanellaの中でもエンバーは丈夫な方らしく、メル入門にもってこいとのことだったのでこれが後押しになった。

 

メルに限らずどれも写真で見るより何倍も迫力があってAwake以降欲しい種が爆増。

 

とはいえ、立ち上げ直後は気を使うことが少し多いのでイベントではこの2種のみ購入し、それ以外のものは欲しい種リストとして頭の中に入れて置くことに。

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後は飼育キットや色揚げ効果もありエキスパンサスに丁度いいという餌、かわいいおだんごグッズと苔テラリウムを購入。

 

これがまた良くて選ぶのにかなり悩んだ。

レイアウトセンスが良すぎて。。。

 

目的はメルだったので余計なものは買わないぞと思ってそんなに量を買わなかったが、後になって色んな人が作っていた餌を買って回ればよかったと後悔。。。

 

餌もそれぞれ作った人たち独自のこだわりや配合で、どれだけあっても困らないので次参加した時は絶対にいろんなブースから買う。

 

 

初めてAwakeに参加してみた結果、いいものが買えただけでなくさらにどっぷり沼にはまる感覚がした。

数年前は飼育なんて特に興味もなくて外で観察したり標本集め出来ればいいと思ってたのに。。。

ワラダン飼育ももう引き返せないとこまで来てしまった・・・。

 

また東京で開催されるのを楽しみにしてます。

ハマダンゴムシの飼育環境を考える

はじめに、本記事は筆者の独自の考察のため真似しても確実にうまくいく保障や正確性はありませんのであらかじめご了承したうえでお読みください。

なぜハマダンゴムシの流通は少ないのか

様々なカラフルなダンゴムシが流通している中、未だにハマダンゴムシのCB個体の流通がほとんどないのは繁殖の難しさ(コストの高さ)にあるようで、他のダンゴムシと比べて生息環境が特殊であるため、飼育する際に何が必要で何が不必要なのかがまだ明確にわかっていない、というのが最大の理由ではないかと思っている。(個人で増やしている人はわかっている可能性はあるが)

成体の飼育自体はそれほど難しくないと聞くが、繁殖に成功したという話はあまり聞かないのでたぶんそういうことだろう。

また、海水や砂等など通常のダンゴムシとはまた違った、準備が面倒なものが必要になってくることもあまり人気が出ない理由の一つになっているんじゃないだろうか。

どれだけコストをかけずに飼育繁殖できるか

よく聞くハマダンゴムシの飼育方法として、採取地の砂を使用することが多いが、正直海が近くない人はもちろんのこと定期的に海まで出て現地の砂をとってくるのはコストがかかる上、砂のみで飼育しようとするとかなり扱いづらく環境の調整が非常に難しい。

リセットのたびに現地まで砂を取りに行こうとすると、ヤフオク等で購入した場合は詰んでしまいかねない。

 

自分は生物を飼育するうえで、どれだけズルして低コストで飼い続けるができるか、が重要だと考えているので、できるだけ現地まで取りに行ったりする必要がなく、近くのペットショップやネットショッピングで揃えられるものを使って飼育できるかを考えていく。

 

ハマダンゴムシの生息環境を考えながら飼育環境を作る

採取する際に採取地の情報をなるべく記録し、如何に飼育下で再現し、コストを下げることができるかを考えながら飼育環境を作っていく。

床材

ハマダンゴムシを飼う上で一番問題になるのが床材の選択じゃないかと考えている。

現地の砂を使えば確実じゃないかと思うかもしれないが、じゃあ現地の砂を使えば飼育下でも同じ環境が用意できるか、といわれるとそういうわけにもいかない。

砂のみだとどうしても加水する際の加減や床材に吸収されきれなかった水がそのまま腐ってしまったりハマダンゴムシが溺れてしまう原因にもなりかねない。

これはハマダンゴムシを採取した場所の砂を記録したもので、砂というより砂利に近いという印象。
これを基準に床材を探し、ペットショップでメダカ用の砂利を見比べて近いものを購入。

そこに給水材として爬虫類用のヤシガラマットを混ぜたものを床材として準備した。

ヤシガラマットを混ぜることによってある程度の水分を吸収し、ケージの底で水たまりができないように。

また、床材の湿り具合が色で容易に判断できるので給水する際の目安になる。

 

そしてここに床材内の水分をアルカリ性に傾けるためのサンゴ石をいくつか埋め込んだものを床材とした。

 

給水口

一般的なダンゴムシの飼育でも、ケージ内や床材内の水分はある程度時間が経つにつれて失われていくので定期的な給水が必要になるが、その方法が通常のダンゴムシ飼育と異なる部分であると考えられる。

 

海岸で砂を掘ってみればわかると思うが、表面は非常に乾燥して見えていても少し掘るとかなりの湿度を保っている。

 

通常のダンゴムシの場合、適湿な環境へ移動するのに左右の移動を行うのに対して、ハマダンゴムシの場合、日中は基本的に砂の中に潜っているため、上下の移動を行って適湿な環境へと移動すると考えられる。(そもそも左右に移動したところで適度に湿っている砂浜はそうそうない)

つまり、通常のダンゴムシ飼育で行われるように横に湿度勾配をつけるのではなく、縦に湿度勾配をつける必要がある。

 

また、表層から注水してしまうと潜っているハマダンゴムシが溺れてしまう可能性があることや、砂浜のように下に行けば行くほど湿っているという環境を作るためには下から給水しなければならないということを踏まえて給水口を作っていく。

 

といっても特に難しいことをするわけではなく、普段採取に使っている遠沈管をぶった切って埋めるだけ。

あとはここから水を注げば下から給水することができる。

遠沈管の中にハマダンゴムシが迷い込まないように底面ぎりぎりまで埋めておくと安心できそう。

 

どれくらい床材を湿らせるか

海岸のように完全に乾燥したような層は正直作る必要ない気がしている。

ハマダンゴムシの飼育に挑戦している記事等をみると、床材内の水分が多すぎて呼吸ができなくなると昼間でも表層に出てきて歩き回っているようなので、昼間でも出てこない程度なら湿らせてしまったほうが逆に安心かもしれない。

 

餌と塩分

ハマダンゴムシは海岸棲なのでやはり塩分が必要になってくる。

が、どれだけの塩分があれば大丈夫なのかがわからない。

海水を使えば確実だが、海水を使うとなると、海まで取りに行くか自分で作るかのどちらかになってしまい、定期的に(水がきれいな)海まで行ったり、必要分作るにしても売っている海水用の塩は大容量のものばかりなうえ、濃度を調整するのが面倒くさい。

ここではどれだけコストをかけずに飼育できるのかを考えるため、海水はなるべく使わない方向で考えていく。

 

そこで目をつけたのが乾燥わかめ

乾燥わかめにはそれなりの塩分が含まれているため、餌として乾燥わかめを水で戻したものを与え、その際使った水を給水に使えば海水がなくてもある程度塩分が補給できるのではないかという魂胆。

 

採取して一か月程経つが、今のところ問題なく飼育できているため、もしかしたら塩分に関してはこの程度で十分かもしれない。

しかし、長期的に見た場合や子供が生まれた場合などはその限りではない可能性もあるので、結果的にやはり海水を使わなければならなかったということになる可能性もある。

 

嗜好性については申し分なく、ちょっと多めに入れすぎたかな?と感じるくらいの量でも数日で無くなってしまうくらいにはよく食べる。

 

床材内の酸素について

日中ほとんど床材の中に潜っているハマダンゴムシも呼吸をするのである程度床材内に酸素が必要ではあるが、床材に混ぜているヤシガラマットのおかげか、ハマダンゴムシが潜るために掘った穴が適度に残っているためそこまで心配する必要はなさそう。

もし心配なら固形の土壌酸素供給剤なんかを埋めておけばどうにかなりそう。

ここは様子を見ながら必要に応じてこれから追加していく予定。

 

温度

温度に関しては日本各地に分布する関係上、越冬することも可能なので特に気を遣うことはせずに室温飼いする方向で考えている。

真夏の海岸の猛暑と冬場の極寒にも耐えられるならそこまで気を使う必要はなさそう。

 

完成した飼育環境

全体的に湿らせるために給水口はど真ん中に刺し、打ち上げられた海藻をミズゴケで再現。

あとは水で戻したわかめを無くなるごとに足していき、床材の湿り具合を見て適宜餌を足すときに合わせて注水していく。

かなり湿っているようにみえるが、日中ハマダンゴムシが表層に上がってくることはなく、夜になるとワラワラと出てきて歩き回っている。

しばらくこの状態で様子を見て随時わかったことなどは更新していこうと思います。

 

床材の環境を整えるのにイソミミズなんかも一緒に入れたりできたら面白そうだな~と考えてみたり。

ハマトビムシがベビーを産んでた

先日三浦半島で採取したミナミホソハマトビムシが早くも繁殖していた。

写真中央の米粒みたいなのが幼体。

 

ヨコエビの繁殖はダンゴムシと似ているところや違うところがはっきりしていて面白い。

まず、ダンゴムシは交尾をして体内で受精することによって子供を産むが、ヨコエビの仲間は体外受精を行う。

体外受精だが卵は外に産み落とさず雌の覆卵葉(ダンゴムシでいう保育嚢)の中である程度大きさになってから産み落とされる。

そして、生まれた子供に幼生期はなく、親と全く同じ形で生まれる。

少し見にくいが成体をまんま小さくしたような見た目。

 

ダンゴムシと同じところとして、交尾前ガードを行う。

少し前に撮った交尾前ガードと思われる行動。

端脚目は等脚目と近い仲間ではあるが繁殖形態がそれぞれ少しずつ違ってておもしろい。

 

受精してからどれくらいの期間で子供を産むのかは調べていないので分からないが、今回産まれた子供は捕まえた時点ですでに持ち腹だった個体から生まれた可能性がある。

 

このまま順調に継代できることが確認できたら飼育環境なんかも書こうかな。

三浦半島のホソハマトビムシはミナミホソハマトビムシだった

imch4.hateblo.jp

前回ホソハマトビムシを採取した旨の記事を書いた際に、生息地的に三浦半島で採れたホソハマトビムシホソハマトビムシ Pyatakovestia pyatakoviではないかと書いたが、調べてみると第1尾肢の外肢にトゲがあるかないかでホソハマトビムシ P. pyatakoviかミナミホソハマトビムシ P. iwasaiか見分けることができるということで、さっそく見てみることに。

 

生息地的にホソハマトビムシだし、トゲはないんだろうなぁ・・・

 

 

 

 

トゲあるじゃねーか!!!!

 

 

ということで、どうやら今回採れたホソハマトビムシミナミホソハマトビムシ P. iwasaiだったらしい。

 

分布的にはホソハマトビムシではないのか・・・?と思ってもう少し調べてみると、どうやらミナミホソハマトビムシは関東まで分布しているらしく、関東近辺は2種の分布が被っている?

ホタルみたいに生息地がきれいに分かれていることのほうが珍しいか。

 

 

関東近辺の海岸に行った際にはホソハマトビムシを探してどっちが生息しているのか都度確認してみるのも面白いかもしれない。

跳ばないハマトビムシ【ホソハマトビムシ】

先日三浦半島の某海岸で採取をしていたところ、全く跳ねる気配のないハマトビムシの集団がいた。

ハマトビムシは端脚目(ヨコエビ類)に分類される生物の中で唯一の陸棲のグループであり、海藻をめくると大量に飛び跳ねる姿を見ることができる。

ハマトビムシは大体10mm前後の小さい種ばかりだと思っていたが、Twitterで「ホソハマトビムシ属ではないか」と教えていただいた。

また、ホソハマトビムシ属は体長が20mmを超え、その巨体が故に跳べないのではないか、とのこと。

本属について調べてみたところ、日本のホソハマトビムシ属は現在、

 

・オガサワラホソハマトビムシ Pyatakovestia boninensis

・ミナミホソハマトビムシ Pyatakovestia iwasai

・ホソハマトビムシ Pyatakovestia pyatakovi

 

の3種が記載されており、それぞれの日本での分布が、

 

・オガサワラホソハマトビムシ→母島

・ミナミホソハマトビムシ太平洋側は本州中部から沖縄,日本海側は福井以南

・ホソハマトビムシ→北海道,太平洋側は伊豆半島以北,日本海側は本州

 

であるため、恐らく今回見つけたのはホソハマトビムシ Pyatakovestia pyatakoviである可能性が高い。

 

追記:ちゃんと見てみたらミナミホソハマトビムシ Pyatakovestia iwasaiだった

imch4.hateblo.jp

 

また、海岸性のホソハマトビムシ潮間帯の海藻の下などにいるのに対して本種は飛沫帯から見つかった。

ホソハマトビムシが見つかった場所

 

何匹か持ち帰り飼育してみることにしたが、特にホソハマトビムシの飼育に関する記事等はなく、手探りになるためどれほど生かしておけるかはわからないが、やるだけやってみる。

 

 

それにしてもデカいなぁ...

三浦半島の山でヒメフナムシ探し

そろそろ春が近づいてきて暖かくなりつつあるので三浦半島の山に行ってきた。

今年初のオオイヌノフグリ

これが咲き始めると春だなあという気持ちになる。

ちなみにフグリとはキンタマのことであり、種の形が犬のキンタマに似てるイヌノフグリという植物よりも大きいのでオオイヌノフグリという名前がついている。なんてひどい名前だ

1時間ほど半分崖のような道を通りながら進む。

 

途中100均で買った熊手が一瞬にしてゴミになったが100均だから仕方ないか。。。

 

1時間ほどで沢に到着。

 

今日の目的はヒメフナムシと何かプラスで土壌動物をみることなので適当なガレ場でひたすら転石。

 

途中に何度か動物の唸り声のようなものが聞こえてきたが、聞き間違えと思ってスルーしていた。後から知ったことだがイノシシが生息していたらしい。

マジで危なかった・・・。

 

徘徊性の蜘蛛やダニなんかを見ながらひたすら転石。

すると・・・

 

 

これはアオイボトビムシの仲間でおそらくオオアオイボトビムシとかその辺だろう。

いつか見てみたいとは思っていたのでラッキーだった。

が、個体密度がかなり低く2個体のみしか見つからなかった。

 

本命のヒメフナムシ

 

恐らくニホンヒメフナムシ(Ligidium japonicum)。

こいつ自体はどこにでもいるのでわざわざこんな山奥まで来る必要はないんだけども、やはり地域によって微妙な差異があり、未記載種と思われるヒメフナムシも各地から見つかっている。

ワンチャンそういうのを探しに来たけどここにはいないようだ。

とはいえOniscideaは少し場所がズレただけでもぱたりといなくなるようなものが多いので今回みたいに雑に探して見つからなかっただけでいないと言うのは早計か。

 

途中ルリヨシノボリ(?)やよくわからない水生昆虫の幼虫みたいなやつらの観察をしつつ、ヒメフナムシ数匹とアオイボトビムシ2匹採取して終了。

ようやく長い冬が明けた。これからが楽しみだ。

 

この後余った時間で海岸に行き色変ワラジを採取しに行ったが、それはまた別記事で。